現在の小学校理科が目指すゴールは、すべての教科で共通する「資質能力の3つの柱」(①生きて働く知識・技能の習得、②未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成、③学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性等の涵養)に直結しています。
例えば第1の柱である「知識・技能」において、理科では単なる語句の暗記は評価されません。実験器具を安全かつ正確に扱う技能はもちろんのこと、観察した結果を既習概念と結びつけて「概念的な理解」にまで高められているかが問われます。顕微鏡のピントを合わせられることと、見えた細胞や微生物の特徴から生命の営みを理解することの双方がセットで求められるのです。
第2の柱である「思考力・判断力・表現力」では、観察実験の結果から何が言えるのかを根拠を持って記述・説明する力が重視されます。タブレット端末で撮影した写真や数値データを比較しながら、クラスメイトと議論を交わす場面がその典型例です。そして第3の柱「学びに向かう力」では、自然を愛する心情や生命を尊重する態度に加え、予想と異なる結果が出た際にも粘り強く原因を探ろうとする探究姿勢そのものが重視されます。