中国人旅行者の動向を決定づけているのが、中国版Instagramとも呼ばれる「小紅書(RED)」だ。テレビ番組や旅行ガイドブックの影響力は皆無に等しい。誰かが「このカフェの限定スイーツが美味しい」「この店の店員の接客が良い」と投稿すれば、数時間後には世界中から集まった若者で店前が埋め尽くされる。
しかし、このリアルタイムすぎる情報拡散は現地店舗に混乱ももたらしている。一夜にして大行列ができたかと思えば、アルゴリズムの変動で翌月には静まり返る。急激な需要の波に振る舞いを乱される飲食店主も少なくない。トレンドの消費速度が異常なまでに加速する中、持続可能な店舗経営をどう維持するか。ソウルの街角は、SNS経済の最前線実験場と化している。