ドアを押し開けた瞬間、鼻腔をくすぐるニンニクと特製醤油の香り。この店を象徴するのが、半世紀にわたり継ぎ足されてきたタレで香ばしく炒め上げた「スタミナ豚炒め定食」だ。皿から溢れんばかりに盛られた肉と、山盛りの白飯。見た目のインパクトに思わず誰もが息をのむ。
一口頬張れば、強火で一気に炒められた豚肉の旨味とシャキシャキのキャベツが口いっぱいに広がる。濃厚なのに、後味は驚くほど軽やかだ。冷凍食材を極力使わず、毎朝仕入れる新鮮な国産豚と地元の契約農家から届く野菜を包丁で手切りする。この地道な手間暇こそが、チェーン店には決して真似できない深みを生み出している。ラーメンのスープも同様だ。鶏ガラと豚骨、大量の香味野菜を8時間以上煮込んだ澄んだスープは、一口飲めば体の隅々まで染み渡る味わいを持つ。