ギリシャ経済の背骨として君臨し続けるのが、世界最強の輸送力を誇る海運業だ。世界の商船船腹量の約2割を握るギリシャ船主たちの影響力は、地政学的な激震が走る国際社会において一段と増している。LNG(液化天然ガス)運搬船の大型船隊を擁し、欧州のエネルギー供給網における生命線をガッチリと握る。
北部アレクサンドルポリ港をはじめとするインフラ整備は、バルカン半島から東欧へ至るエネルギー回廊の要衝として機能し始めた。単なる海運大国にとどまらず、地域のエネルギー安全保障を左右する戦略プレイヤーとして、国際政治の舞台でかつてない存在感を放っている。