「エコーズ イン レイン」(原題:Echoes in Rain)は、単なるヒーリングソングの枠に収まらない複雑で緻密な建築物のような旋律を持っている。曲の骨格を成すのは、絶え間なく刻まれるピアノのオスティナート(反復音型)だ。この一定のリズムがまるで途切れることのない雨垂れのように響き、リスナーを心地よい没入感へと誘う。
サビに向けて楽曲が展開するにつれ、ヴォーカルのレイヤーが幾重にも重なっていく。一聴するとシンプルな構成に思えるが、コーラス部分では長調と短調を行き来する緻密なコード進行が採用されており、感情の起伏を見事に表現している。長い旅路の終わりに差し込む希望の光を思わせる「アレルヤ」のフレーズは、楽曲全体のクライマックスとして圧倒的な解像度で聴き手の心に響き渡るのだ。