空間の響きを決定づける音響コンセプトの背景には、生前、自然音と音楽の境界線を模索し続けた世界的巨匠・坂本龍一の美学が色濃く反映されている。プロジェクトのキーパーソンたちは、彼が残した音響思想を現代の技術でどこまで再解釈できるかという難題に挑んだ。
スピーカーの配置から壁面の材質、さらには中庭から聞こえる水音や風の抜け方に至るまで、すべての要素が計算し尽くされている。坂本龍一の志を継ぐ音響エンジニアや新鋭の現代音楽家たちが集結し、ただ音を聴くだけではなく「音の中に没入する」特別な空間を作り上げた。