「問題は栄養素そのものではなく、食品がどのように加工されたかだ」——2000年代後半、ブラジル・サンパウロ大学の公衆衛生学者カルロス・モンテイロ教授は、自国の食生活データの分析中に奇妙な矛盾に突き当たった。国民の砂糖や食用油の購入量は減っているにもかかわらず、肥満率や糖尿病患者数が急上昇していたのだ。
原因を突き止めるべく彼が考案したのが、食品を加工度合いによって4つのグループに分ける「NOVA分類」である。素材そのままの「未加工食品(グループ1)」から、料理に使う油や調味料(グループ2)、缶詰やチーズなどの「加工食品(グループ3)」、そして最も高度な処理を施された「超加工食品(グループ4)」へと分ける手法だ。
超加工食品の定義は明快だ。タンパク質加水分解物、高果糖液糖、硬化油といった抽出成分をベースに、色や香りを整える工業的な処理が施されたもの。家庭の料理では絶対に使わない成分が成分表示の後半にずらりと並んでいれば、それはほぼ間違いなくNOVA分類のグループ4に該当する。