直言とも取れる発言ゆえに、炎上を経験することも少なくなかった。しかし、周囲の雑音に怯むことなく自らの信念を語り続けるスタンスは、若い頃から受けてきた不当な偏見との闘いで培われたものだ。在日韓国・朝鮮人として日本で生き抜く中で経験した理不尽な扱いに比べれば、メディアからの批判など恐れるに足らないものだったのかもしれない。
実像の張本氏は、後輩や球界関係者への面倒見が非常に良く、極めて情に厚い人物として知られる。グラウンドで見せた強面な表情や番組での厳しい口調とは裏腹に、陰では若手選手の悩みに親身に耳を傾け、困っている者に手を差し伸べてきた。彼にとってのスポーツジャーナリズムとは、表面的な優しさではなく、厳しさを伴う真実の言葉を届けることだったのだ。