「新基準の低反発バットは全く飛ばない」という噂がネット上や球界で飛び交いましたが、実際のデータと現場の打撃感にはどのような相関があるのでしょうか。
高野連およびバットメーカー各社の合同実打テストによると、新基準バットの飛距離の真相は「打球初速で約3.6%低下、推定飛距離にして約5〜6メートルの減少」と公表されています。数字だけ見るとわずかな差に思えますが、フェンス際ギリギリの打球が外野フライに変わるなど、実戦における影響は極めて甚大です。
甲子園大会における総本塁打数も、旧基準時代の大会平均(約30〜40本)と比較して、新基準導入以降は1大会あたり10〜15本前後へと激減しました。現場の指導者や選手取材からは、以下のようなリアルな証言が寄せられています。
「従来のバットなら詰まっても力でレフト前に落とせたり、先っぽでも外野の頭を越えたりしていた。しかし新基準は芯を数ミリ外しただけで打球が失速し、内野ゴロや力のないポップフライになる」(強豪校打撃コーチ)
「完全に芯で捉えた打球の初速は木製バットに近く、鋭いライナーが飛ぶ。ただし、バット自体の反発力に頼った手打ちスイングは一切通用しなくなった」(甲子園出場校・主将)
つまり、「全く飛ばない」のではなく、「芯(スイートスポット)の有効エリアが狭くなり、ミスヒットへの救済措置がなくなった」というのが客観的な事実です。