桜井二見ヶ浦の夫婦岩は、単なる観光地のモニュメントではありません。内陸に鎮座する国指定重要文化財「櫻井神社(糸島市志摩桜井)」の宇良宮(うらのみや=奥宮)として、現在も厳格に祀られている御神体です。
神代の昔、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)が鎮まる神聖な場所と伝えられており、古くから「縁結び」「夫婦円満」「家内安全」「航海安全」の強力なパワースポットとして信仰を集めてきました。二つの岩をしっかりと結びつける大注連縄(おおしめなわ)は、長さ約30メートル、重さ約1トンにも達し、毎年大潮の時期(5月上旬〜中旬)に氏子たちの手によって架け替えられる「大注連縄掛替神事」が執り行われます。荒波の中で男衆が海に入り、新しい注連縄を渡す姿は、糸島の初夏を告げる伝統儀礼として受け継がれています。
現地を訪れる際は、ただ海岸で写真を撮るだけでなく、まず内陸の櫻井神社に参拝してから桜井二見ヶ浦へ向かうのが、古来より伝わる最も格式高い参拝ルートとされています。