喫茶マコを語る上で欠かせないのが、全国的にも極めて珍しい看板料理「お雑煮」です。「喫茶店でお雑煮?」と初見の来訪者は驚きますが、この組み合わせこそが築地という土地柄から必然的に生まれました。
氷を扱い、真冬の早朝から極寒のなかで仕込みや競りに追われる市場関係者にとって、手早く食べられて芯から温まる食事は何よりの活力源でした。喫茶マコのお雑煮は、あっさりとした上品な出汁に、香ばしく焼き上げられた角餅、鶏肉、かまぼこ、三つ葉、柚子の皮が美しく盛り付けられています。
出汁の香りと柚子の爽やかな風味が鼻腔を抜け、一口すするだけで張り詰めた緊張がほどけていくような優しい味わい。食後に香り高いドリップコーヒーを味わうひとときは、多くの食通や常連客にとって唯一無二の贅沢となっています。