富山の薬売りといえば、江戸時代初期に富山藩第2代藩主・前田正甫(まえだまさとし)が江戸城内で腹痛を起こした大名を自藩の薬「反魂丹」で救った逸話が全国に知られています。この出来事を機に、「先用後利(用いるを先にし、利するを後にす)」という独自の信用取引システムに基づく配置売薬が全国へ広まりました。
池田屋安兵衛商店は、昭和11年(1936年)に和漢薬種商として創業。太平洋戦争の戦災を乗り越え、戦後に復興した店舗では、古くから親しまれてきた越中反魂丹の製造販売を再開しました。牛胆やセンブリ、オウレンといった生薬を巧みに配合したこの胃腸薬は、食べ過ぎや胃もたれ、二日酔いに頼れる常備薬として、世代を超えて親しまれ続けています。