皇室の祖先が眠る御陵として守られてきた領域に、科学の光が差し込む時代がやってきた。かつては禁足地として立ち入ることすら叶わなかったエリアに対し、宮内庁と民間および学術機関の研究者がタッグを組んだ最新の調査アプローチが本格化している。
最新の考古学的手法は、土を削ることなく数メートルから数十メートル下の地層を可視化する。これにより、濠(ほり)の底に沈んでいた未確認の埴輪列や、かつて儀式が行われたとされる張り出し舞台(造出)の精巧な基壇跡が次々と特定された。聖域の尊厳を保ちつつ、歴史の真実へと歩み寄るこの均衡点こそが、現代の発掘における最大の進歩と言える。