近年の阪神史において、最大の転換点となったのが岡田彰布の再登板である。「アレ(A.R.E.)」という独特の言い回しで選手の不要なプレッシャーを削ぎ落とし、鉄壁の投手陣と四球を重視する緻密な野球を徹底させた采配は見事というほかない。
特に圧巻だったのが、激闘を制した2023年日本シリーズだ。長年チームを覆っていた勝負どころでの弱さを払拭し、38年ぶりの日本一に輝いた瞬間、甲子園は爆発的な喜びに包まれた。岡田が見せた冷静沈着な立ち振る舞いと、ベテラン・若手を巧みに組み合わせる操縦術は、日本野球機構の歴史に刻まれる名采配として語り継がれている。