スクープ写真は一枚も撮られていなかった。張り番を敷く週刊誌の包囲網をくぐり抜け、二人は同じマンションの別フロアに居を構えるなどの徹底した配慮で、愛を育んでいた。日本の芸能界において、これほどの大物同士がノースキャンダルのままゴールインした前例は極めて稀だ。互いの自宅を行き来する静謐な時間の中で、飾り気のない本音を語り合い、確かな絆を深めていった。
派手な交友関係よりも日々の生活を慈しむ二人の波長は、驚くほど合致していたという。仕事現場ではストイックに役と向き合う一方、プライベートでは穏やかな空気を纏う。電撃婚というセンセーショナルな見出しの裏には、極めて実直で丁寧な対話の積み重ねがあったのだ。