刑事ドラマや現代劇での活躍が目立つ一方で、大河ドラマをはじめとする本格時代劇における佇まいも際立っている。武将や重臣、あるいは市井の老練な人物を演じる際、彼は自らが前面に出るだけでなく、相手役の魅力を引き出す「受けの演技」で作品の格調を高めてきた。
セリフのない瞬間の眼光、身体の重心の置き方、絶妙な間(ま)の取り方——それら一つひとつに長年の舞台や映画で培われた職人技が宿る。主役を引き立てながらも、存在そのものが場面のリアリティを担保する。この絶妙なバランス感覚こそ、映画監督や脚本家たちが「困ったときの竜雷太」と絶大な信頼を寄せる理由だろう。