旅行予約サイトの口コミやSNS、旅の知恵袋コミュニティを分析すると、北海道旅行で後悔した理由の第1位は圧倒的に「移動時間の見積もりミス」です。
典型的な失敗事例として挙げられるのが、「新千歳空港に到着後、レンタカーで富良野の花畑を見て、夕方に函館山で夜景を鑑賞する」というスケジュールです。地図上では同じ道内に見えますが、新千歳から富良野まで車で約2時間(約120km)、そこから函館までは高速道路を利用しても約4時間30分〜5時間(約330km)かかります。途中の休憩や食事を含めれば、移動だけで8時間以上を消費し、観光どころではありません。
現地を取材する道路交通関係者や観光ガイドの証言からも、過酷な実態が見て取れます。
「道外からの観光客の多くは、一般道の法定速度や信号の少なさから『平均時速60kmで計算すれば余裕』と考えがちです。しかし、市街地での渋滞や峠道の悪天候、さらにはエゾシカやキタキツネの飛び出しによる減速リスクを織り込んでいません。とりわけ日没後の山道は街灯が一切ない区間も多く、ドライバーの疲労度は本州の高速道路運転の比ではありません」(道内大手レンタカー会社営業所長)
北海道の道路は快適で走りやすい反面、単調な直線路が続くため居眠り運転のリスクが高く、スピード超過の取り締まりも厳格に行われています。「1日に移動する距離は最大でも200km以内、運転時間は3時間以内にとどめる」というのが、現地を熟知するプロが提唱する鉄則です。