では、YouTubeやニコニコ動画で数百万回以上再生されている「真っ黒ナイトオブナイツ 演奏してみた」と題された動画は、一体どのように成立しているのでしょうか。取材および動画コミュニティの実態検証を行うと、主に3つのパターンに分類されることが判明しました。
一つ目は、超絶技巧ピアニストによる「人間が演奏できる極限アレンジ」です。まらしぃ氏やよみぃ氏をはじめとする実力派ピアニストたちは、Black MIDIの圧倒的な音圧や疾走感のエッセンスを抽出しつつ、2本の手で実際に打鍵可能な「ナイトオブナイツ ピアノ 上級」アレンジへと見事に再構築して演奏を披露しています。これらは超絶技巧でありながら、正真正銘の生演奏です。
二つ目は、複数人による連弾や多重録音です。4手連弾(2人)や6手連弾(3人)、あるいは一人でパートごとに別録りして合成する手法により、物理的な指の本数の壁をクリアして原曲の重厚な音数を再現しています。
三つ目は、純粋なMIDI自動演奏・シンセシア動画です。人間の演奏ではなく、あらかじめ打ち込まれたMIDIデータをソフトウェアに読み込ませて自動再生させたものであり、音の弾幕やグラフィックアートとしての快感を楽しむ目的で投稿されています。