塩原ダムの壮大な湖面を跨ぐように架けられたもみじ谷大吊橋の真価は、空中を散歩しているかのようなダイナミックな視界の広がりにあります。一般的な吊橋に見られるようなトラス補強枠が存在しないため、左右だけでなく足元近くまで視界を遮る構造物が極めて少なく、360度の大自然にそのまま包み込まれる感覚を味わえます。
春の新緑、夏の深緑、秋の錦秋、そして冬の静寂な雪景色と、季節ごとにまったく異なる表情を見せる点も見逃せません。特に山肌が赤や黄色に染まり、ダム湖のエメラルドグリーンとの鮮やかなコントラストを描く秋の景観は圧巻のひと言に尽きます。往復でおよそ所要時間30分から45分という手軽さでありながら、日常では味わえない高度感と爽快感を同時に享受できる点が、世代を問わず支持され続ける最大の理由です。
併設されている拠点施設「森林の駅」には、広々とした物産コーナーやご当地グルメを楽しめるレストランが整備されており、単なる吊橋の通過点にとどまらない滞在型観光スポットとしての完成度を備えています。ドライブの休憩地として立ち寄るだけでも十分に価値がありますが、橋を渡ることで得られる没入感は、塩原観光のハイライトと呼ぶにふさわしい体験を提供してくれます。