今でこそ、同人誌作家が商業デビューして大ヒットを飛ばすルートは確立されているが、その道を切り拓いたパイオニアこそが高河ゆんである。80年代後半のコミックマーケットにおいて、彼女のブースにできた大行列は伝説として語り継がれている。
商業誌のルールに縛られない自由な表現、自分が本当に美しいと信じるものをストレートにぶつける姿勢。そのインディペンデントな精神は、現在のネット発のクリエイターたちにも脈々と受け継がれている。彼女が示した「自分の好きを貫く」という生き方そのものが、後続の作家たちにとっての道標となったのだ。