なぜ大阪の玄関口において、このようなプレハブ型のオープンスペースがいまだに主要乗り場として機能しているのでしょうか。ここには日本の交通行政と都市計画の変遷が色濃く反映されています。
ネット上では時折、「大阪市はなぜ立派なバスターミナルを作らないのか」という不満の声が上がります。しかし、JR大阪駅直結の「大阪駅JR高速バスターミナル」や阪急三番街のバスターミナルは、主にJRバスグループや電鉄系既存事業者が占有しています。2000年代以降の規制緩和によって急成長を遂げた「新高速乗合バス(旧ツアーバス系)」の民間事業者たちは、既存ターミナルへの乗り入れが制限されていました。
その受け皿として機能してきたのが、モータープール(民間バス駐車場)です。格安の運賃を実現するためには、莫大な施設利用料がかかる複合商業ビルではなく、必要最低限の設備で多数の車両を効率よく捌ける広大な敷地が必要でした。つまり、プラザモータープールの簡素な造りは「手頃な移動コスト」の裏返しであり、合理的な市場競争の産物なのです。この背景を理解していれば、「華やかな駅前ターミナル」という過度な期待による失望や混乱を防ぐことができます。
【プロの結論】利用をおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
交通ジャーナリズムおよび都市移動の観点から導き出される、当施設の向き・不向きの判定基準は以下の通りです。
【利用をおすすめできる人】
フットワークが軽く、格安での長距離移動を最優先する一人旅・学生・イベント遠征組。雨天時の装備を自前で整えられ、スマートフォンのマップアプリを見ながら中津駅周辺を躊躇なく歩ける人にとっては、コストパフォーマンス抜群の拠点となります。
【利用に慎重になるべき人】
小さな子ども連れのファミリー、高齢の同伴者がいる旅行、冠婚葬祭用の礼服を着用した移動、あるいは大型スーツケースを2つ以上抱えた移動です。また、台風や大雨などの悪天候予報が出ている夜は、待合時の身体的負担が跳ね上がります。こうしたケースでは、運賃が多少高額であっても大阪駅直結のJRバスターミナル発着便や新幹線への変更を検討するのが賢明なリスク管理です。