支払総額の表示が義務化されたことで、販売店側が設定する本体価格の利益マージンは従来よりもタイトになっています。そのため、「本体価格から10万円引いてほしい」といったストレートな要求は通用しにくくなっているのが現状です。しかし、交渉の切り口を変えることで実質的な支払額を圧縮する手法は存在します。
現場調査から導き出された中古車値引き交渉の裏ワザとして、以下の3点が挙げられます。
第一に、下取り車の査定額を別枠で競合させる手法です。
中古車販売店は販売車両の値引きを渋る傾向がありますが、下取り車の買取額を操作して「実質的な値引き」に見せる裁量を持っています。商談前に一括査定サービスなどを利用して愛車の客観的な買取相場を把握しておき、「他店では〇〇万円の提示を受けている」と提示することで、下取り額の大幅な上乗せを引き出すことが可能です。
第二に、付帯費用や消耗品サービスの要求です。
現金の直接値引きは難しくても、原価の低いサービスの無償付帯であれば営業担当者も決済を取りやすくなります。「新品タイヤへの交換」「バッテリーの新品換装」「ドライブレコーダーの取付工賃サービス」「車庫証明の自力提出による代行費用カット」などを交渉条件として提示するのが極めて実効的です。
第三に、商談時期の選定と即決の意思表示です。
販売店には月間・四半期ごとの販売目標が存在します。特に3月の年度末決算期や9月の中間決算期、さらには月末の最終週は、営業担当者がノルマ達成のために柔軟な対応を見せる確率が高まります。「この条件をクリアしてくれれば今日この場で契約書にサインする」という確固たる即決の意思を示すことが、最大の交渉カードとなります。