頭髪が突如として息を吹き返したことで、真っ先に持ち上がったのがアントニオ・コンテのかつら疑惑でした。あまりの急激な変化ゆえに、「精巧な医療用ウィッグを装着しているのではないか」「接着式の人工毛ではないか」といった憶測がSNSやタブロイド紙を中心に飛び交いました。
この疑惑がピッチ上で決定的な衝突を生んだのが、2020年に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝、インテル対セビージャの激闘です。判定を巡りタッチライン際で激高するコンテに対し、セビージャのMFエベル・バネガが自身の髪を指で引っ張るジェスチャーをしながら「そのカツラは本物なのか? 試合後に見せてみろ」と挑発。これにコンテは激怒し、「後で外で待っていろ、話をつけてやる」と凄まじい剣幕で詰め寄り、主審からイエローカードを提示される事態に発展しました。現地のサッカーファンからも「コンテの地雷を踏んだ」「ハゲを怒らせると本当に恐ろしい」と大きな反響を呼びました。
しかし、本人はこのかつら説を一貫して退けています。海外メディアのインタビューや特番において、コンテは「俺はこれまでの人生で一度もカツラを被ったことなどない」と言明。後述する高度な医療手術によって自毛を再生させたことをオープンにしており、隠蔽するのではなく科学の力で正々堂々と頭髪を取り戻したという自負を覗かせています。