警察庁の統計上、届出が出された行方不明者のうち、所在が確認される割合は約85%〜90%と一見高い水準を示しています。多くは届出から数日以内に自力で帰宅するか、保護されることで事態が収束します。
しかし、発見時の状態を見ると厳密な現実が存在します。届出全体の数パーセント、実数にして年間数千件は死亡が確認される形での発見となっています。特に認知症高齢者や山岳地帯での遭難、自殺企図者の場合、失踪から72時間を境に生存率が急落する傾向が顕著です。
さらに、どれだけ捜索を続けても手がかりが一切掴めず、長期間にわたり足取りが途絶える未解決失踪事案も毎年積み上がっています。残された家族は、死亡認定(失踪宣告)を行うかどうかの葛藤や、途切れない精神的・経済的負担を背負い続けることになります。