時が流れ、両者がピッチを離れ、あるいは新たなキャリアへと進む中で、二人の間に漂っていた緊張感は温かなリスペクトへと完全に昇華しました。
2022年、中村俊輔が現役引退を発表した際、本田圭佑は自身のSNSやメディアを通じて特別なメッセージを贈りました。「俊さん、本当にお疲れ様でした。僕にとって俊さんは、ずっと追いかけるべき偉大な目標でした」と語り、若き日にぶつかり合った記憶を感謝とともに讃えました。
さらに、特別番組で行われた対談企画では、あの2009年のオランダ戦のフリーキックについて二人で笑顔を交えながら語り合う場面も見られました。中村が「あのとき、圭佑がぐいぐい来たから『こいつすげえな』と思ったよ」と当時の本音を明かせば、本田も「あの場に立っていた俊さんの重圧を、後に自分が10番を背負って初めて理解できた」と返すなど、激闘を潜り抜けた者同士にしか分からない絆が確かに証明されたのです。