福島・高子沼グリーンランドの真相|死亡事故の疑惑と現在の姿を追う

福島・高子沼グリーンランドの真相|死亡事故の疑惑と現在の姿を追う

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地域密着型メディアとして地元住民への聞き取りや現地関係者の証言を丹念に集めると、ネット上のおどろおどろしい言説とはまったく異なる「地域と遊園地の素顔」が見えてきます。

福島市瀬上町や伊達市に長年暮らす70代の男性は、「当時は子どもを連れて毎年何度も遊びに行った。春には桜が咲き、休日は車の列ができた賑やかな場所だった」と語ります。閉園の時期についても、「事故などではなく、近隣に大型ショッピングモールができたり、ディズニーランドや仙台の施設に日帰りで行けるようになったことで、誰も古い遊園地に行かなくなっただけ。時代の移り変わりに過ぎない」と冷静に振り返ります。

また、廃墟時代に問題となったのは「幽霊」ではなく、無許可で敷地内に侵入する廃墟マニアや不法侵入者たちによる治安・マナーの悪化でした。インターネットの普及によって廃墟写真が格好の被写体として拡散され、フェンスを破って敷地に忍び込む者が激増したため、自治体や土地所有者は防犯カメラの設置や警告看板の設置など、頭を悩ませていました。

多額の費用が投じられて2006年頃から順次解体作業が進められ、2014年頃までにほとんどの遊具が姿を消した最大の理由は、心霊現象などではなく「倒壊による事故予防」「不法侵入の温床を断つ防犯上の防衛策」という現実的な判断でした。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。