「安いから」「手軽だから」と軽い気持ちで白タクを利用した場合、乗客側にも計り知れないリスクが降りかかります。最大の問題は、重大な人身事故が発生した際の補償問題です。
自家用車の任意保険契約には通常、「業務目的で使用している際の事故は免責(保険金を支払わない)」とする条項が含まれています。有償運送中に事故を起こした場合、保険会社から補償を拒絶される可能性が非常に高く、運転手自身に十分な賠償能力がなければ、同乗していた乗客は怪我の治療費や後遺障害の補償を一切受けられない恐れがあります。
また、「個人間の送迎」における違法ラインについても正しい理解が必要です。例えば、友人同士でドライブに行く際に「ガソリン代や高速道路料金などの実費のみを割り勘する」行為は違法ではありません。しかし、実費を大幅に超える金額を謝礼として受け取ったり、走行距離に応じた定額料金を設定して継続的に人を運んだりすると、「営利目的の有償運送」とみなされ道路運送法違反に抵触します。