シャトルランで早期に脱落する人の大半は、心肺能力の限界以前に「走り方の非効率さ」で自滅しています。実業団ランナーや体育科教員が実践するシャトルランのコツを身につけるだけで、記録は10〜20回近く跳ね上がります。ここでは即効性のあるシャトルラン裏ワザを公開します。
何よりも厳守すべきは、序盤の徹底したペース配分です。レベル1からレベル3(開始から約3分間)の電子音は、大人の早歩き程度のスピードしか要求されません。ここで周りの雰囲気に飲まれてダッシュし、ライン手前で数秒間立ち止まって待機する光景がよく見られますが、これは完全な悪手です。立ち止まることは筋肉の血流を阻害し、疲労物質の排出を遅らせます。「電子音が鳴ると同時にラインを踏む」ペースを身体に刻み込み、等速巡航を維持することが体力温存の鉄則です。
第2に重要なのが「省エネターン技術」です。ライン上で身体を正面に向けたまま急ストップすると、膝や太ももに体重の数倍のブレーキ衝撃がかかります。上手な走者は、ラインの手前2〜3歩から身体を進行方向に対して横向きに傾け、遠心力を利用して円を描くように小さく旋回(スイッチ)します。ラインには足の爪先がほんの数センチ触れるだけでルール上問題ありません。急停止を避け、反動を使ってスムーズに折り返す技術こそが、後半の脚の痙攣を防ぐ防波堤となります。
さらに、呼吸のリズムを一定に保つことも不可欠です。「スッ・スッ・ハッ・ハッ」と2回吸って2回吐くリズムを保ち、肩の力を抜いて視線を5メートルほど前方へ落とします。足元ばかりを見つめていると気道が圧迫され、酸素摂取効率が著しく低下してしまいます。