グラウンド上の戦術改革以上に目を見張るのが、プロスポーツ興行・野球産業としての劇的なスケールアップだ。球場はもはや純粋に勝敗を見届けるだけの場所ではない。K-POPカルチャーとシームレスに結びついた応援スタイル、写真映えするスタジアムグルメ、洗練されたアパレルマーチャンダイズ。かつて中高年男性が中心だった客層は完全に刷新され、MZ世代と呼ばれる20〜30代の女性たちがスタジアムカルチャーを牽引している。
球団フロントの緻密なデータマーケティングとファンエンゲージメント戦略は、名作ストーブリーグ(韓国ドラマ)で描かれたようなシビアな裏舞台のドラマと重なり合う。勝敗の波に左右されないエンタメ空間の構築こそが、韓国プロ野球を年間観客動員数1000万人規模の巨大コンテンツへと押し上げた原動力だ。