この日米サイズの取り違えを、単なる誤解で終わらせずにプロレス界屈指のキラーフレーズへと昇華させた立役者が存在します。それが、東京スポーツ新聞社(東スポ)のプロレス担当記者として絶大な影響力を持っていた山田隆(やまだ たかし)氏です。
アメリカ規格の「16文(実際は16号)」という数字の響きとインパクトに目をつけた山田記者は、馬場さんが放つカウンターのフロント・ハイキックを「16文キック」と大々的に紙面で命名。これがファンの心を強烈に掴みました。後に馬場さん自身も「実際はそこまで大きくない」と知りつつも、プロモーターとしての演出精神からその呼称を快く受け入れ、代名詞として定着させていったと言われています。