2026年現在、アメリカとイランの軍事的緊張は断続的な報復攻撃の応酬という形で継続している。アメリカがイラン本土およびイラン革命防衛隊の関連施設を攻撃するに至った直接の理由は、単一の事件ではなく、複数の要因が重なった結果だ。報道各社の取材データや公式発表資料によると、主な引き金は以下の3点に集約される。
第一に、イランが支援するイラクやシリアの親イラン武装勢力による米軍基地へのドローン・ロケット攻撃が2026年後半から急増したこと。米国防総省の発表では、2026年1年間だけで中東地域の米軍施設に対する攻撃が160回以上に達し、死傷者も出ていた。第二に、イランがウラン濃縮度を60%から90%に近づける「核ブレイクアウト」寸前まで進めたこと。国際原子力機関(IAEA)の報告書でも、イランの濃縮ウラン備蓄量が核合意時の制限値を大幅に超えていると指摘されている。第三に、イスラエルとの緊張激化だ。イスラエルはイラン国内の核施設や革命防衛隊幹部を繰り返し標的にしており、イランも報復としてミサイル攻撃を行った。アメリカはイスラエルの安全保障を名目に、自国の軍事力でイランの抑止を図る姿勢を強めた。
つまり、アメリカのイラン攻撃は「自衛」と「同盟国防衛」と「核拡散防止」を公式な大義名分としているが、その裏には中東における覇権争いとエネルギー利権が横たわっている。