宇宙の構造は、ランダムに星が散らばっているわけではありません。物質が高密度に集まる「銀河フィラメント(網目状の繊維)」と、ほとんど銀河が存在しない巨大な空洞「ボイド(超空洞)」が織りなす「宇宙の大規模構造(コズミック・ウェブ)」を形成しています。
ハッブル宇宙望遠鏡やジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)、そして広視野分光探査プロジェクト(DESIなど)の観測成果により、3次元の宇宙地図は驚異的な解像度で描き出されています。ラニアケア超銀河団の形状も、球形ではなく、羽毛やレースのカーテンのように広がる銀河フィラメントが幾重にも交差した美しいネットワーク構造であることが可視化されました。
近年の天文学界では、「ラニアケアという境界線は恒久的なものか」という議論も活発に行われています。宇宙の加速膨張を引き起こす「ダークエネルギー」の影響により、ラニアケア内部のすべての銀河が最終的に一つに合体するわけではなく、遠い未来には重力による結合を断ち切られてバラバラに離れゆく運命にあることがシミュレーションで示されています。