出産後に多くの飼い主が見落としがちなのが、環境の激変に伴う産後の猫のストレスケアと嫉妬対策です。猫は縄張り(テリトリー)の安定と日常のルーティンを極めて重視する動物です。赤ちゃんの誕生によって「急に抱っこされなくなった」「部屋から締め出された」と感じると、強い疎外感から特発性膀胱炎を発症したり、赤ちゃんの布団への粗相、過度な脱毛(舐め壊し)といった行動障害を引き起こします。
これらを防ぐためには、1日わずか10分でも構わないため、赤ちゃんが寝静まった後に「猫だけを一心に可愛がる専用時間」を毎日確保することが決定打となります。また、部屋を締め切る代わりに、猫だけが自由に行き来できるキャットドア付きフェンスや、赤道(キャットウォーク)を設けて高所から安全に赤ちゃんを観察できる立体的な逃げ場を整えることが、猫の精神的安定をもたらします。
衛生面と安全面における日常の基本管理としては、猫の抜け毛対策と空気清浄機の運用が欠かせません。アレルゲンを帯びた浮遊毛を低減するため、プレフィルターとHEPAフィルターを備えた大風量の空気清浄機を赤ちゃんの居住ゾーンに常時配備します。さらに、猫の引っかき傷感染症対策として、爪の先端を丸く保つ週1回の爪切りを習慣化し、万が一赤ちゃんや大人が引っかかれた場合は、即座に流水と石鹸で1分以上洗浄した上で適切な消毒を行い、腫れや発熱が見られる場合は速やかに医療機関を受診してください。