民法改正の施行直後、教育現場や保護者の間で最大の懸念となったのが「式典を何歳で開催するのか」という問題でした。結論から述べると、日本の成人式は現在も大半の自治体が20歳を対象に開催しています。法務省や文部科学省の調査でも、全国にある基礎自治体の95%超が従来通り20歳での式典実施を選択しており、18歳を対象に式典を開く自治体は三重県伊賀市や大分県国東市などごく一部にとどまります。
この運用定着に伴い、式典の看板から「成人式」の文字が消え、「二十歳の集い」「二十歳を祝う会」といった名称変更が全国的に定着しました。成人年齢引き下げの影響を受けながらも、あえて20歳での開催にこだわる理由は、若者を取り巻く極めて現実的な生活環境にあります。
18歳という年齢は、高校3年生の1月に直面する大学入学共通テストや就職試験の最盛期と完全に重なります。仮に18歳で式典を強行した場合、受験生の精神的・時間的負担は計り知れず、家計にとっても大学の初年度納付金と式典費用が同時期に直撃することになります。地方自治体の関係者は「若者や保護者へのアンケートを実施した結果、9割以上が『受験期の式典開催は避けてほしい』と回答した。20歳という区切りは、進路が落ち着き旧友と再会できる最適解として選ばれている」と明かします。
なお、2026年の成人式(成人の日)は2026年1月12日(月・祝)に開催されます。豪雪地帯や帰省時期に配慮する地方自治体では、ゴールデンウィークやお盆の8月に前倒し・後ろ倒しして実施するケースも一般化しています。