導入を検討する際、最大のハードルとなるのが費用面です。近年は部材費や物流コストの上昇が続いており、農機具販売店の関係者によると、現在のヤンマーミニトラクター新車価格はロータリー付きの標準構成で約130万〜180万円前後が実売目安となっています。安全フレーム(ROPS)の義務化や排ガス基準への適合、電子制御の高度化に伴い、かつての「100万円を切る入門機」という選択肢は新車市場から姿を消しつつあります。
こうした新車価格の上昇を受けて過熱しているのが、ヤンマー超小型トラクター中古相場です。オークション市場や専門流通業者の取引データを見ると、1990年代から2000年代にかけて流通したKeシリーズ(Ke-1D、Ke-2D、Ke-3など)やFシリーズ、AFシリーズの低馬力モデルは、稼働時間(アワーメーター)300〜600時間程度の良品であれば30万〜60万円前後で活発に取引されています。
また、足回りがゴムクローラ仕様で湿田や傾斜地でも強い牽引力を発揮する「アグリカ(AC-10、AC-18など)」は、根強いファンによる指名買いが続いています。ヤンマーアグリカ中古販売の実勢価格は、年式が経過していても状態が良ければ50万〜90万円前後と高値安定の傾向があり、小型クローラ機の希少価値を物語っています。