今でこそ国民的俳優となった松坂桃李さんですが、デビュー当初は父親から芸能界入りを猛反対されていました。大学在学中にモデルオーディションでグランプリを獲得し、特撮ドラマ『侍戦隊シンケンジャー』の主演に抜擢された際、大学を休学して俳優業に専念しようとしたことが発端です。
教育者である父親は「大学を中退して不安定な芸能界に進むなど言語道断」と激怒し、一時は「親子の縁を切る(勘当)」という言葉が出るほどの激しい衝突に発展しました。父親としては、心理学者・教育者の視点から息子の将来を案じるがゆえの厳しさでした。
それでも松坂桃李さんは自らの意思を曲げず、退路を断って俳優の道へ邁進します。転機となったのは、彼が舞台や映画で真摯に役柄と向き合い、数々の映画賞を受賞するようになってからのことです。父親は息子の覚悟と努力を静かに認め、劇場へ足を運んで息子の演技を見守るようになりました。現在では互いを深くリスペクトし合う、良好な親子関係を築いています。