自動車に乗る際、成人がチャイルドシートやジュニアシート(ブースターシート)を使う行為に対して、「交通違反になるのではないか」と懸念する声が散見されます。しかし、チャイルドシートを着席時に大人が使用する行為に違法性はありません。
道路交通法第71条の3第3項では、6歳未満の幼児に対するチャイルドシート着用義務が定められています。一方で、大人(6歳以上を含む成人)に関しては同条第1項および第2項において「座席ベルト(シートベルト)の装着義務」が課されているのみです。大人が体格を補正する目的で補助シートを設置し、その上から正しくシートベルトを締めている限り、警察の取り締まり対象になることはなく、反則金や点数加算も発生しません。
なお、道路交通法施行令第26条の3の2では、座席ベルトの着用免除事由として「著しい低身長」や「負傷・障害・妊娠」などが規定されています。しかし、これは「やむを得ずシートベルトを装着できない状況で免除される」という法的な例外規定に過ぎず、免除されているからといってノーシートベルトで乗車した場合、事故時の死亡・重傷リスクを跳ね上げることになります。警察庁や関係各所も、免除規定に甘んじることなく、体格に合った方法で確実に拘束装置を用いることを強く推奨しています。