九份を象徴する建物といえば、急な階段沿いに佇む木造茶館「阿妹茶酒館(アーメイ・チャーチウグァン)」だ。油屋のモデルと噂されたこの建物は、今や台北郊外で最も人気の高いティーサロンとなっている。
最近のトレンドは、夕暮れ前の16時頃に入店し、テラス席を確保すること。日が沈むにつれて海側の空が深い群青色に染まり、それと対照的に街の赤提灯が一斉に点灯するダイナミックなグラデーションを楽しめるからだ。台湾の高山烏龍茶を丁寧に淹れ、甘いお茶菓子をつまみながら眺める景色。かつての金鉱掘りたちが夢を追った街で過ごすこの時間は、現代の慌ただしい日常から私たちを完全に切り離してくれる。