ヘ音記号で初心者が最も苦手とするのが、五線の上下に短い線が何本も引かれる「加線(かせん)」の読み方です。特にベースラインの超低音や、右手と重なる高音部で加線が頻出します。
加線を読む際の鉄則は、線の本数を数えるのではなく「線と線のスキップ構造」を理解することです。五線と同様に、加線も1本追加されるごとに「3度(1音飛ばし)」で音階がジャンプします。
例えば、上加線の場合は「第1上加線=ド」「第2上加線=ミ」「第3上加線=ソ」と、線の上に乗る音はすべて「ド・ミ・ソ」のコードトーン(和音の構成音)になります。一方、下加線に向かう場合は「第1下加線=ミ」「第2下加線=ド」「第3下加線=ラ」となり、こちらも規則的なスキップを描きます。このオクターブや和音の規則性を視覚パターンとして捉えることで、加線が多く重なった楽譜でも慌てずに弾きこなせるようになります。