波乱に満ちた生涯の中で、藤田嗣治が最後まで手放さなかったもの。それは異国の地での孤独を癒やし、自己の美学を純粋に投影できる存在としての猫画だった。人間関係が移ろい、国家や社会の価値観が激変する荒波の中でも、猫たちが見せる奔放さと気高さだけは常に不変だった。
「私は猫を友とし、猫に学び、猫を描くことで自分自身を見出してきた」――そう語りかけるかのように、彼の描く猫たちは今も鋭く澄んだ瞳でこちらを見つめている。東西の美を極限まで融合させたレオナール・フジタの芸術。その真髄は、今も変わらず、キャンバスの上で気まぐれに身を丸める猫たちの柔らかな毛並みの中に息づいている。 (出典: 藤田 嗣治 猫(Yahoo!ニュース))
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