篠山紀信のヌード写真論|宮沢りえと樋口可南子が変えた美の境界線

篠山紀信のヌード写真論|宮沢りえと樋口可南子が変えた美の境界線

篠山紀信のヌード写真論|宮沢りえと樋口可南子が変えた美の境界線にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

『Water Fruit』の熱狂冷めやらぬ同年末、さらなる巨砲が解き放たれた。当時人気絶頂のトップアイドルだった宮沢りえを被写体に迎えた『Santa Fe』である。発行部数は150万部という前代未聞の数値を記録し、社会現象の名にふさわしい狂騒曲を巻き起こした。

アメリカ・ニューメキシコ州の荒野を背景に、篠山紀信のカメラは18歳の少女が放つ儚くも圧倒的な存在感を余すところなく捉えた。泥壁の家屋や広大な砂漠と融合したポートレート芸術は、グラビアという既存のカテゴリーを木っ端微塵に砕いたと言える。誕生秘話として語られる撮影現場の空気感――現地での即興性と直感に満ちたセッションが、歴史に刻まれる奇跡の1冊を生み出したのだった。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。