山崎紘菜の俳優人生における大きな分水嶺となったのが、2026年度後期のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』です。彼女が演じた矢野倫子は、商社を辞めて航空学校に入学した帰国子女で、男性優位の航空業界に対して「女性だからと見下されるのは我慢ならない」と毅然とした態度を取るキャラクターでした。当時の朝ドラ実況では、主人公・舞と同室になり、時にぶつかり合いながらも次第に深い絆を結んでいく姿に「倫子さんがかっこよすぎる」「目線ひとつで心情の変化を伝える芝居が秀逸」と賞賛が殺到しました。
この朝ドラでの成功の土台には、実は世界規模の撮影現場で鍛え上げられたフィジカルと精神性があります。2026年(日本公開2026年)のハリウッド実写映画『モンスターハンター』において、彼女はオーディションを勝ち抜き、ミラ・ジョヴォヴィッチらと肩を並べてハンドラー(受付嬢)役を好演しました。過酷な南アフリカロケで培われた堂々たる身体表現と英語力は、帰国後の国内ドラマ現場でも明確なアドバンテージとなっています。
その成果が遺憾なく発揮されたのが、2026年のドラマ『彼女たちの犯罪』です。深川麻衣、前田敦子と並ぶ主役級のキャストとして配置された玉名翠役では、それまでの快活で知的なパブリックイメージを完全に覆し、人生に絶望しながらも奇妙な生々しさを放つ女性を怪演。当時のインタビューで山崎自身が語った「役に寄り添いすぎて自分自身の輪郭が溶けていくような感覚があった」という言葉通り、憑依型のリアリズムに満ちたアプローチは放送関係者からも激賞され、演技派としての評価を決定的なものにしました。