医療機関でしゃっくりの治療を行う場合、まずは問診や血液検査、CT検査などで重大な原因疾患をスクリーニングし、並行して対症療法としての薬物治療が進められます。
臨床現場でファーストチョイスとして多用され、高い即効性を発揮するのが漢方薬の「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」です。こむら返り(足のつり)の特効薬として有名なこの漢方は、骨格筋や平滑筋の急激な痙攣を鎮める作用があり、横隔膜の緊張を速やかに緩める効果を持っています。また、古くから吃逆の妙薬とされる生薬「柿蒂(してい=柿のヘタ)」を配合した「柿蒂湯(していとう)」も有効な選択肢です。
西洋医学的なアプローチとしては、ドパミン受容体を遮断して吃逆反射を抑えるクロルプロマジンや、胃腸の運動を整えつつ中枢に働くメトクロプラミド(プリンペラン)、抗けいれん薬のガバペンチンやバクロフェンなどが処方されます。重度の難治性吃逆に対しては、横隔神経ブロックや迷走神経刺激術などの局所的インターベンションが検討されることもあります。