吉幾三さんのシングル『酔歌』は、1990年9月21日にリリースされました。『雪國』(1986年)や『酒よ』(1988年)といった大ヒット曲に続く形で世に送り出された本作は、吉幾三さんの演歌・歌謡曲における黄金期を象徴するナンバーです。歴代の名曲ランキングを振り返る特集でも、必ず上位に名を連ねる名作として知られています。
特筆すべきは、本作もまた吉幾三本人が作詞・作曲を手掛けている点です。自らの原体験や人間関係の機微をすくい上げ、飾らない等身大の言葉でメロディに乗せるスタイルは、他の追随を許しません。哀愁漂うイントロから始まり、サビで一気に感情が込み上げるダイナミックな構成は、まさに吉幾三節の真骨頂といえます。