実は、過度な牛乳・乳製品依存に警鐘を鳴らす動きは今に始まったことではない。胃腸内視鏡外科のパイオニアである医師の新谷弘実氏は、著書や講演において長年、牛乳やヨーグルトの過剰摂取が腸相(腸の健康状態)に悪影響を及ぼす可能性について独自の見解を提示し続けてきた。当時は異論も多かったその主張だが、近年の予防医学の進展に伴い、再評価する動きが高まっている。
さらに、大きな反響を呼んだNHKスペシャル『人体』シリーズなどの科学番組でも、腸が免疫システムや脳と密接に対話する「生命のネットワーク」の要であることが一般に広く浸透した。単一の食品を無批判に摂取し続けるリスクと、複雑な腸内エコシステムを理解することの重要性を、メディアの緻密な取材が裏付けている。