多くの演出家が口を揃えて称賛するのが、彼の「受けの演技」の巧みさだ。相手の言葉を聞いている時の瞳の揺らぎ、言葉に詰まった瞬間の微かな表情の変化。長台詞で魅せる役者は数多く存在するが、草川のように「語らない瞬間」で観客の心を鷲掴みにできる役者はそう多くない。
近年ではラブコメディやヒューマンドラマにとどまらず、サスペンスや複雑な過去を抱えた難役に挑む機会も増えた。どんなにエキセントリックな役柄であっても、彼の繊細なアプローチによってリアリティが宿る。キャラクターの悲哀や心の傷を、その澄んだ瞳で体現してみせるのが彼の真骨頂だ。