マイケル・ジャクソンが楽曲のキメやダンスのアクセントで放つ「ポゥ!」。まずは誰もが抱く最大の謎である「文字としての表記」と「言葉の意味」について解明します。
公式の歌詞カードやレコーディングスコアを確認すると、該当するシャウトの多くは「Hoo!」「Whoo!」、あるいは「Ow!」「Hee-Hee!」と記述されています。英語圏において「Whoo!」や「Hoo!」は、気分が高揚した際や歓声を上げる際に自然と発せられる間投詞(感嘆詞)であり、日本語で言えば「うぉー!」「ひゃー!」といった感情の高ぶりを表す言葉に相当します。
では、なぜ「フー」や「ウー」ではなく、日本人の耳には明瞭な「ポゥ!」として聴こえるのでしょうか。音響分析およびレコーディングエンジニアの証言によると、マイケルは発声の瞬間に唇をすぼめ、極めて強い呼気圧を一気に開放するアタック発声を行っていました。この鋭い息の破裂(ポップノイズに近い子音的な破裂感)がマイクに乗り、高域のファルセットと重なることで、子音の「P」に近い破裂音を伴う「ポゥ!」という唯一無二の響きを生み出しているのです。