コーン缶を使った炊き込みご飯で最も多い失敗が、「ご飯が柔らかすぎてベチャベチャになる」あるいは「逆に芯が残ってムラができる」という水分調整のミスです。とうもろこしの甘みと香りを極限まで引き出し、米の一粒ひと粒を立ち上がらせるためには、科学的な理屈に基づいた下準備が欠かせません。
コーン缶ご飯の水加減のコツにおいて最優先すべき鉄則は、「コーン缶の汁・調味料を入れた後に、内釜の目盛りぴったりまで水を足す」という手順の徹底です。缶詰内の液体には、コーンから溶け出した水溶性の糖分やグルタミン酸が豊富に含まれています。この汁を捨てて真水で炊くのは、天然の旨味エキスを捨てているようなものです。まずは米を研いでしっかり30分浸水させた後、一度ザルにあげて水気を切ります。その後、内釜に米、コーン缶の汁、酒や醤油などの調味料をすべて投入し、最後に2合の規定目盛りまで水を注いでください。
さらに、コーン缶の炊き込みご飯でベチャベチャになる失敗を防ぐ決定打となるのが、「具材を米と絶対に混ぜない」という配置のルールです。コーンの粒を米全体に混ぜ込んでしまうと、炊飯器の底から立ち上がる熱対流が阻害され、米への熱伝導が不均一になります。調味料と水をしっかりかき混ぜて均一にならした米の上に、水気を切ったコーンを「フタをするように平らに広げて乗せる」だけで、理想的な熱対流が生まれ、均一でふっくらとした炊きあがりが約束されます。