ネット上の嘲笑的な書き込みと、現地で暮らす住民の実感には決定的な隔たりが存在します。武蔵小杉の住みやすさと評判について、実際に暮らすファミリー層や自治会関係者への現地取材から見えてきた生の声を紹介します。
「2019年の被災時は、ネットで『うんこタワマン』などと心無い言葉を浴びせられ、精神的に非常に辛い時期がありました。しかし、マンション内で住民同士が助け合い、給水活動や階段昇降を共にしたことで、希薄だったコミュニティの結束力は劇的に強まりました。管理組合の総会出席率も跳ね上がり、全員で数億円規模の防災改修を可決できたのは、あの経験があったからです」(駅前タワーマンション在住・40代住民手記より)
「朝のJR横須賀線ホームの混雑や認可保育園の選考激戦など、急激な人口増によるインフラの歪みは依然として課題です。しかし、東急東横線・目黒線・JR南武線・横須賀線・湘南新宿ライン、さらには相鉄直通線まで利用でき、東京駅・渋谷駅・新宿駅・横浜駅へ乗り換えなしで20分前後という利便性は、他の街では替えが効きません。グランツリー武蔵小杉などの商業施設も充実しており、子育てのしやすさは圧倒的です」(30代共働き世帯)
外部から見れば「水害の街」という印象が固定化されがちですが、内部の住民にとっては「水害の教訓をどこよりも早く咀嚼し、対策を完了させた街」という安心感へと昇華しています。ネット上のバッシングを経験したことで住民側の防災リテラシーが高まり、定期的な防災訓練への参加率が首都圏トップクラスである点も、現在の武蔵小杉が持つ隠れた強みです。