高須氏の闘病が特異なのは、彼自身が一流の医師であり、最先端のがん治療・腫瘍内科の知見を自らの体で検証している点にある。免疫療法、局所温熱療法、分子標的薬など、国内未承認の手法も含めたあらゆるアプローチを自身の臨床データとして蓄積しているのだ。
「治すためだけに受けるんじゃない。効くかどうかを自分の体で試すんだ」と語る姿勢は、医学への純粋な探求心そのものと言える。激しい倦怠感や血液データの急激な変動に見舞われながらも、主治医とディスカッションを重ねて治療プロトコルを調整していく。既存の延命治療という枠組みを軽々と超え、一人の研究者として自らの終末期医療をデザインしている。